医療機器の処分は売却が主流!査定ポイントと買取額UPの方法とは
病院の閉院・移転などで出てくる不要な医療機器は、一般の粗大ゴミとして捨てることができません。不要な医療機器の処分先として主流になっているのが、「医療機器買取サービス業者への売却」です。 医療機器をゴミとして処分する場合は廃棄費用や労力がかかりますが、業者に買い取ってもらうことで、安心して処分できるだけでなく、収入を得ることも可能です。 そこで今回は、医療機器をなるべく高値で売却するための方法や、売却業者選びの注意点をご紹介します。医療機器の処分に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。 目次 近年、中古医療機器の売却が一般的となり、そのニーズの高まりから高価で売買されるケースも増加傾向にあります。 しかし、これらの理由をすべて詳しく把握しているという方は少ないでしょう。まずは、医療機器の売却が増えた理由を詳しく解説します。 日本では2005年に旧薬事法が改正され、安全対策の観点から中古医療機器の販売業や賃貸業に許可や届出が必要になりました。 旧薬事法改正によって、中古医療機器へのネガディブなイメージがなくなり、医療従事者からの中古医療機器に対する信頼性を高める結果となりました。 医療機器メーカーによる医療機器の品質向上も、中古市場のイメージアップに大きな影響を及ぼしています。 日本国内のメーカーの医療機器の耐久性は非常に高く、中古品となっても安定した性能を発揮します。「長期利用できる」という安心感が、中古医療機器の「古くて悪い」というイメージを払拭し、ニーズを高めたと言えるでしょう。 日本では、老人ホームなどの福祉施設が年々増加し、健康状態を把握するための中古血圧計の設置や、憩いの場への家庭用マッサージチェアの設置を行う施設も多く見られます。 日本製の高品質な医療機器は、世界的にも人気が高いです。世界では最新技術の医療機器のみならず、国内では需要が低いような古い製品にも需要があります。 日本の古い医療機器のニーズがある国は、カンボジアやベトナムといった発展途上国です。年式が古く国内でのニーズが低い製品でも、発展途上国においては「メイドインジャパンの機器は信頼がおける」と言われており、まだまだニーズがあることが分かります。 中古医療機器の買取市場では、需要が高く状態が良いものほど高価格となります。新品に近い状態で、メンテナンスが行き届いている品物は高くで売却できる可能性があります。 医療機器だけに限らず、モノは基本的に時間が経って古くなるほど価値は下がるため、売却を思い立った際は、なるべく早めに査定を受けることをおすすめします。 ここからは、医療機器の査定が決まる4つのポイントを詳しく解説します。 医療機器の査定での基本となる情報は、以下の4項目です。 機器の一般名称とは、「X線撮影装置」「超音波診断装置」などのことで、薬機法の中でも4000以上が定められています。 医療機器を売却する際は、上記4つの基本情報が分かっていれば、スムーズに査定を行うことができます。年式が新しく、人気の高い型式であるほど、高価買取となりやすいことも覚えておきましょう。 売却する医療機器に不具合がないかどうかも、査定の価格に大きく影響します。当然、状態が良く正常に稼働するものほど査定額は高くなり、不具合があれば買い取り額は下がることとなります。 使用とともに消耗するような機械は品質が落ちやすいですが、摩擦が少ないなどの特徴をもつ機器がひどく劣化しているケースは多くありません。中古でも不具合が少ないため、価格が高い傾向にあります。 医療機器を売却する際は、医療機器本体のみでなく、新品購入時についていた付属品等が揃っているかもチェックしましょう。 MRI装置ではコイルの種類や数、CTの場合は管球のモデルや管球交換後のスライス数なども、価格決定のための大きなポイントとなります。 定期的なメンテナンスを実施しており、かつ動作状況や品質に対して信頼できる医療機器は、査定額が高くなります。購入時の状態に近く、不具合なく正常に動作するものほど高額買取が可能です。 しかし、不具合のある医療機器や故障した中古医療機器も、物によっては買い取ってもらえるため、廃棄処分する前に一度査定を受けてみると良いでしょう。 中古の医療機器を売却するときには、一次査定・二次査定・買取という流れで進めることが一般的です。査定は、一般的に無料で行われます。 最初に年式・型式・付属品の有無などの情報から一次査定を行い、為替やニーズなどの状況から概算金額を出します。 医療機器を少しでも高く売るためには、この一次査定・二次査定で高い金額を出してもらい、納得した金額で売却することが大切です。 〇査定から買い取りまで時間を空けすぎない 〇まとめて売却する 〇複数の買取業者に査定依頼をする 中古医療機器の査定を頼む業者を選ぶ時にはまず、買取・販売体制がしっかり整っている業者であるかどうかを確認しましょう。 しかし、海外で中古販売する場合は、届出・許可は必要ありません。買取した医療機器を日本国内で再販する場合のみ、届出や許可が必要です。 医薬品医療機器等法は、売却した医療機器を業者が再販する際の義務を定めた法律です。もしこれらの法律を守らない販売業者に売却してしまったとしても、売却した側は罪には問われません。 医療機器は、人の命や健康に関わるものです。販売される医療機器について、アフターサービスや品質管理がしっかりしている業者を選ぶことは、多くの人たちの健康を祈るためにも重要だと言えるでしょう。 医療機器をできるだけ高値で売却するためには、買取業者の査定をいくつか見て比較してみることが大切です。また、不具合がある医療機器も対応してもらえることがあるため、まずは一度、買取業者に問い合わせてみましょう。 特に、大型の機器を処理したい場合や、買取商品数が多い場合、処理したい期限が決まっている場合などは、早めに見積もりをとって準備をしておくと安心です。ここまでの内容を参考に、医療機器を高値、かつ安全に売却できるよう、買取業者をきちんと選んでください。1.医療機器の「売却」が増えた理由
医療機器の中古需要が高まっている背景として、薬機法の改正で中古医療機器の信頼性が高まったことや、日本製医療機器の海外市場でのニーズの高まりなどが挙げられます。1-1.薬機法の改正
中古医療機器の販売等を行う際にはメーカーへの通知、品質確保のための修理や点検を行うことが義務づけられ、更に安全性に留意した中古医療機器の流通が行われています。1-2.医療機器のクオリティ向上
1-3.福祉サービスや施設の増加
こういった背景から、特定管理医療機器だけでなく管理医療機器のニーズも高まり、「売却してほしい」という買取業者が増加傾向にあると言えます。1-4.世界的なニーズが上昇
2.医療機器の査定が決まる4つのポイント
2-1.4つの基本情報
2-2.不具合の有無
2-3.付属品の有無
備品が欠けていると、買取価格は下がってしまいます。取扱説明書・点検記録簿・保証書など、医療機器に関する書類もきちんと保管しておくことが大切です。2-4.定期メンテナンスの有無
3.少しでも医療機器を高く売る方法
一次査定金額に納得できれば、実際の機器の動きや状態を確認し、最終買取価格を算出します。そして、最終買取価格で提案された金額に納得できれば商談成立となり、買取契約・代金支払いへと進みます。
査定から買取までに時間を空けすぎず、査定時の金額に納得できた際は、早めに売却した方が良いでしょう。査定から売却まで1ヶ月以上の期間をあけると、商品の在庫やニーズの変化から、買取金額が最初の査定価格と変動する可能性があります。
病院閉院や移転などにより、不要な医療機器が複数ある場合は、まとめて売却した方が査定金額が上がることがほとんどです。そのため、医療機器買取と不用品撤去をまとめて行っている業者にまとめて買取を依頼すると良いでしょう。
買取業者によって、高く売れる機器と安く売れる機器はそれぞれ異なります。1社のみの査定だと比較することができず、安い値段で売ってしまうこともあるため、複数の買取業者の査定額を見比べて買取相場を確認することが重要です。
複数の業者による査定を受けられるよう、医療機器の処理を検討し始めた際には、なるべく早めに査定を申し込みましょう。4.査定を依頼する買取業者を選ぶ時の注意点
「医薬品医療機器等法」の中で、「高度管理医療機器」「特定保守管理医療機器」の販売は許可がなければ行えないと定められています。また、「管理医療機器」の販売・貸与には届け出が必要です。
しかし、違法な転売に関わらないためにも、業者選びは慎重に行うことが大切です。まとめ